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効率的な勉強法『ライトナーシステム』とは?ライトナーボックスを作って手軽に間隔練習をしよう

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いつの時代も人々の関心を寄せることの一つに「効率的な勉強のやり方」があります。
あなたも楽に記憶できるようになるなら、その方法を知りたいと思いますよね?

こんにちの定説では『繰り返しの検索学習』が記憶の定着に最もよい方法とされています。
そんな繰り返し検索学習を助けてくれるサポートアイテムが「ライトナーボックス」です。

というわけで今回は「ライトナーシステム」および「ライトナーボックス」の使い方と、私がアナログなライトナーボックスを使う理由について解説したいと思います。
100円ショップでも買える道具2つから始められるのでお手軽ですよ笑

ライトナーシステムとは?

ドイツのサイエンス記者だったセバスチャン・ライトナーさんが考案した勉強方法にライトナーシステムと呼ばれるものがあります。
これは間隔練習(日にちを空けて復習する勉強方法のこと)を効率よく行うために編み出された手法で、その際にフラッシュカードと適当な箱を何個か準備します。

そのため、このライトナーシステムをする際に使用するフラッシュカードと箱の組み合わせが「ライトナーボックス」と呼ばれるようになりました。
フラッシュカードというのはコレです。

 

両面とも何も書かれてない名刺と言えばわかりやすいかな?
もしくはクレジットカードくらいの大きさをした白画用紙。

このフラッシュカードの表面に覚えたい単語などを書き、裏面にはその詳細を書いて使います。
そして各フラッシュカードをどれだけしっかり覚えられてるかで復習期間を変えます。
正解したカードは奥の箱へ、間違えたカードは手前の箱へと戻します。

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(画像はライトナーシステム - Wikipediaより)

箱ごとに復習する期間に差があり、手前(画像だと1)のカードほど短いスパンで復習します。
逆に奥の箱は復習するまでの期間が長く、復習する回数も多くありません。
これにより苦手なものほど何回も触れることが多くなり、逆に覚えてきたものは何度も復習しなくて済みます。

なぜライトナーシステムが優秀な勉強法なのか?

こんにちの学習に関する研究結果では、思い出すのに困難を要するほど記憶が強化されることがわかっています。
そのため忘れかけたころに思い出すというのはとっても優秀な勉強法なのです。
このことからライトナーシステムを使うメリットが2つ浮かび上がります。

1、覚えてないものだけを集中的に復習できるので時間効率がいい
2、覚えかけの知識を忘れる期間が設けられている

記憶には短期記憶と長期記憶があります。
より正確には短期記憶・近時記憶・長期記憶です。
学習においてはこの近時記憶がポイントで

近時記憶とは、長期記憶とまでは言えない数日~数週間のあいだ保たれる記憶です。
この近時記憶にある記憶が何度も呼び起こされると、脳は「これは大切な情報なんだな」と理解して長期記憶(いつでも思い出せる記憶)へと変えてくれます

ただ残念ながら私たちは自分の記憶が短期・近時・長期のどれに分類されてるか把握することができません。
そこで「おそらくコレは近時記憶だろう」と当たりを付けることが出来る方法としてラ
イトナーシステムは優秀なんですね。

ライトナーボックスを作ろう!

理屈がわかったところで、実際にライトナーシステムを活用する方法を見ていきましょう。
必要な道具はフラッシュカードと、カードを区別する箱ですね。
箱は複数個用意しなくても、仕切りがある収納ボックスで十分です。

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こんな感じですね。
フラッシュカードの表面には覚えたい単語などを書き、裏面にその説明や答えを書きます。

ちなみに私は復習して間違えなかったらカードを反対にして戻してます。
説明から単語を思い出すのと、単語から説明を思い出すのと両方できたほうがいいですからね。

私がライトナーボックスを使う理由

実のところライトナーシステムを用いた暗記アプリもすでにあります。
有名どころでいえば「Anki」とか、メンタリストDaiGoさん監修の「分散学習帳」ですね。
これらのアプリはスマホに入れればどこでも勉強出来て便利だとは思うのですが、私の場合はアナログのほうがいい理由がありました。

1、学生ではない

学生のように毎日暗記科目に追われるわけでもないので
毎日アプリを開いて「復習・復習・復習ッ!」とやらなければいけないほど大量に覚えることって無いんですよね。

基本的には本やネットを読んでる時に興味を持ったり、関係する分野の単語や概念と新しく出会った時にしか暗記すること無いんですよ。そうなると自然と出会う数は限られてるわけで……。
外にいるときの空き時間も復習に当てないと時間が足りない訳でもないから、必然的に本を読む時間として使うほうが私には合ってた。

2、概念検索が出来る

私がデジタルに移行してない大きな理由がコレ。
Googleで調べものをするときって検索バーに「〇〇 意味」みたいに入力しないといけません。
ところが私の場合、概念から単語を調べたいことのほうが多いんですよ。たとえば

「寝る前に考えたことが、その人の性格や行動に影響を与える現象ってなんだっけ?」

みたいな感じです。
こういうのって検索エンジンからだとなかなか調べるのが難しかったりするんですよ。
しかし事前に暗記カードを作っておけば概念から単語を逆検索できて非常に便利な訳です。

そういった事情があるので、デジタルに移行するなら全部の暗記カードをサッと眺められる機能もしくは特定ワードの検索ができるものじゃないと使う気がないんですが、現状だとそういった機能があるアプリがないんですよね。
もしご存じの方がいらっしゃいましたらコメントいただけると助かります。

いまのところ概念の検索方法は試行錯誤中でして
最近だとマインドマップを試してみたり、Notionをうまく使ってできないかと考えたりしてますが、現状ではライトナーボックスに落ち着いています。

終わりに

ということで効率的な勉強法『ライトナーシステム』と『ライトナーボックス』の解説でした。
私はアナログな手法を選びましたが、学生さんならライトナーボックスより「Anki」や「分散学習帳」といったアプリを使うほうが手軽かつ便利かもしれませんね。

とはいえその辺は自分が「何をしたいか?」をキッチリ見極め、どの道具を使えば成果を効率的に叩き出すことができるか考えないといけません。
一流の人はどの分野であっても商売道具にこだわり「なぜこの道具じゃないとダメなのか?」を他人に説明することができます。

 

今日のオススメ本はコチラ。
試し読みから目次を見ていただければわかりますが、忘れたころに復習する間隔練習は本書で紹介されてる内のほんの一部です。
勉強だけでなくピアノを弾く技術など、学習全般に共通する大切なことは他にも沢山あります。
非常に良書なので一度読んでみてください。

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それでは今回はこの辺で。
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