身体は資本と言いますが、アナタはどれくらい体調管理に気を配っていますか?
体調管理が完璧だと今よりも『高い集中力を発揮』し『生産性が向上』して『時間の余裕』が出来ます。
そんなわけで今回は、年間5000の論文を読む『鈴木祐』氏の著書『最高の体調 ~進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法~ 』より、科学的に正しい体調の整え方を見ていきましょう!
もくじ
健康な人たちの特徴とは?
慶応大学医学部が2016年に行った『健康な高齢者の特徴』を調べた研究では、体内の炎症レベルが低い高齢者ほど健康なことがわかりました。また、現在ではうつ病の原因も体内炎症ではないかと言われてるそうです。
体内炎症は『内臓脂肪』や『孤独』、『ストレス』と『睡眠不足』と深い関わりがあり、これらの改善によって体内の炎症レベルも低下します。
1.内臓脂肪を減らす方法
内臓脂肪を減らす方法はダイエットしかありません。食事に気を付け、運動をしましょう。
本書では食事についてもそれなりに触れていますが、私がもっとも簡単だと思ったのは『トランス脂肪酸の排除』です。酸化した油はとても身体に悪いので、家ではサラダ油やゴマ油の使用を控え、オリーブオイルを使うのが良いでしょう。
その点から考えると、揚げ物は油をめちゃくちゃ吸ってるので最悪です。絶対食うなとまでは言いませんが、ポテチや唐揚げなんかはどうしても食べたい日だけにするなどして頻度を減らしましょう。
運動については語るほどのことはありませんが(そもそも本書があまり言及してない)、断食後に運動をするほうが効率的に痩せますので、男性なら最後の食事から16時間後、女性なら12~14時間後に運動することをオススメします。
2.孤独感を減らす友達人数
進化心理学者のロビン・ダンパー博士が行った研究によると、人はおおよそ5人程度の人間としか同時期に親密な関係を築けないことがわかった。つまり、思ったほど友達は多く必要ない。
また、何か特別な体験をせずとも、一緒にいる時間が長いだけで好意が増すことが心理学者のロバート・ボーンスタインのメタ分析でわかっている。5人の人間と一緒にいる時間が長くなるだけで、孤独感はほとんど感じなくなるだろう。
ちなみに、2010年にブリガムヤング大学が31万人のデータを使って行われたメタ分析では、孤独感が無くなると最大で寿命が15年も伸びるという研究データがある。これはダイエットや禁煙を超すレベルで健康にいい影響だ。
3.ストレス対策
みんなの前でスピーチをしたり、これから行う試合やテストなどで緊張してストレスを感じてる時、即興で使えるストレス対策が「リアプレイザル」だ。人によっては「感情のリフレーミング」と言えばわかりやすいかもしれない。
これは緊張して震えている状態を「武者震いしているんだ!」とか「楽しくなってきた!」などポジティブに捉えなおす方法だ。
その効果はハーバード大学が300人の被験者を対象に証明しており、リアプレイザルを使った被験者たちは「カラオケ」や「数学のテスト」の成績が17~22%向上したと言う。
また、長期的な視点で見るストレス対策で本書が挙げてるのは『自然に触れる』ことと『運動』だ。
2016年にダービー大学が行ったメタ分析によれば、自然が健康へ与える影響度はマッサージなどの定番なリラクゼーション法よりも効果が高いことがわかっている。しかも自然の中にいるだけで疲労回復効果も確認されている。
運動に関してはカールスルーエ工科大学が行った実験で、週に2回30~60分程度のウォーキングを行うだけでもストレスが減ることが確認されている。
4.睡眠
スタンフォード大学が277件の研究をまとめた系統的レビューから、信頼に足る「良質な睡眠サイン」が判明しました。
・眠るまでの時間が30分以内
・夜中に起きる回数は一回まで
・夜中に目が覚めた場合、再度眠りにつくまで20分以内
・一日の総睡眠時間の85%以上を布団かベッドで寝ている
これら一つでも当てはまらない場合は良質な睡眠がとれてない証拠です。睡眠の改善が必要になります。
日中は出来るだけ太陽の光を浴び、寝る前は人工照明をできるだけカットしましょう。
また、単純に睡眠不足の方はお昼に15~30分の昼寝をすることも忘れずに。
ちなみに『夜に電気をつけて寝ると33%も太りやすくなる』とか『夜間明るい国は肥満率が900%増加』なんて話もありますので、睡眠の質が落ちるという理由以外にも、寝るときは電気を消して寝ることをオススメします。
5.遊び
心理学者のレネ・プロワイネ博士が行った研究によれば『遊び心は幸福度と高い関係がある』ことがわかっています。
そこで鈴木氏は現代で遊び心を高めていく手段として『なんでもゲーム化』してしまうことを推奨しています。その際の注意点としてルールはシンプルにしましょう。ルールが整備されてないゲームほど、やる気を削ぐものはありません。
たとえば「皿洗いのタイムアタック」とか「部長がニッコリ笑う提案をする」みたいな感じでしょうか。
また別の調査では、生産性が高い従業員は決まった間隔で仕事と休憩を繰り返す傾向があるという。
しっかり時間を区切り、メリハリをつけることもやはり大切と言うことだ。
終わりに
知っていることも知らなかったこともたくさんあると思います。
しかし、知っていても実践できていなければ意味がありません。また、知らなかった方はこの機会に『最高の体調』を手に入れてはいかがでしょう?
本書は密度が濃すぎて紹介できてない部分が多数ありますので、ぜひ自分の目で一読することをオススメします。それでは。
一部参考:パレオな男『夜中の照明はどこまでデブの原因になるのか?問題』『光を点けっぱなしの部屋で寝ると33%も太りやすくなるぞ!という観察研究の話』