脳科学×心理学で読み解く人生のガイドライン

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「ここまで活動してこれたのは皆さんのおかげです!」はどこまで本当か?

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よく「ここまで活動してこれたのは皆さんのおかげです!」という言葉を見たり聞いたりしないだろうか?
アイドルや俳優の○周年イベントに限らず、一般人がブログやtwitter活動を停止する際などですら聞いたことがあるはずだ。しかしここで思ったことはないだろうか?

それ本音か?

という疑問を。
いや……アイドルや俳優なら、お金を貢いでもらってるという意味で理解できなくはない。
けれど、はたして本人たちはそういった俗物的な意味で言ってるのだろうか?
それとももっと『自分を綺麗な人間だと見てもらいたい』という世間体を気にしてやってるパフォーマンスの一環なのだろうか?
今回はそうした疑問と、心からファンを大切にする人は成功するぞという事を科学的な観点から見ていく。

もくじ

何が活動の原動力になるか?

なにかしらの活動を始めるとき、最初の起爆剤になるのは「やりたい」という気持ちだ。
しかしこの衝動はいつまでも続くものではありません。
とある研究によれば、モチベーションは沸き上がってから11日でほぼ自然消滅してしまうそうだ。
つまり一過性の衝動だけでは、何かしらの活動を継続していくのは無理と言える。

次に原動力になってくるのは「他者との結びつき」だ。
人間は本能的に他人との繋がりを求めている。
たとえば始めたばかりのブロガーは、コメントを残してくれる人やPV数という『他人が来てくれた証』がモチベーションへと繋がる。
最初は『自分だけ』に向いてたモチベーションの中に『他者の存在』が混じってくるのだ。これを証明する実験は数多く存在するが、一例を挙げると

皇居ランナーにランニングを始めた理由と今も続けてる理由を尋ねるという研究がある。
最初は健康のためとかダイエット目的で始めた人たちが、いまも続いてる理由を尋ねられると「行けば誰かしら知り合いがいるから」という回答がほとんどを占めていた。
ランニングをする目的がすり替わるほど「他者の存在」というウェイトはデカい。

ファンを「栄養ファクター」に出来る人たち

ハーバードビジネススクールのテレサ・アマビール教授はモチベーションを高めてくれる(あるいは持続させる)重要な要素の一つとして他人に支えられているという感覚を挙げている。
ここで言う支えられてる感覚というのは、決して金銭的なものだけではない。

・いつもコメントをくれる人たち
・同時視聴者数やアクセスカウンター
・コラボの誘いやリツイートをしてくれ、ときには悩み相談にも乗ってくれる同業者

これらが活動を続けるモチベーションに火をくべる要因になるのだ。
もちろん、グッズの売り上げやVTuberのスーパーチャット文化など、金銭に直結する支援も存在する。
しかし数多くの心理学実験では、金銭的インセンティブは短期的なモチベーションには影響を与えるが、長期的には悪影響を及ぼすことが珍しくないことを明らかにしている。
そのため「楽して儲かりそう!」などと思ってブログやYoutube活動を始めた人ほど、結果が出る前に投げ出してしまうことが多いのだ。

モチベーション維持に関しては過去に詳しく解説したものがあるのでコチラを参考にしてほしい。

大スターはどれだけファンを大事にしてる?

さて、突然だが活動歴20年以上を誇るベテランGACKTの話をしよう。
彼は自著『GACKTの勝ち方』の中で、まず最初に50人のサポーターを作ったと述べている。
まだ無名だったGACKTは渋谷で2000人以上の女性に声をかけ、自分の夢と現状を説明し「無理のない範囲で(音楽活動だけに集中して生活できるよう金銭的な)サポートをしてほしい」と頼み込んだのだ。
つまり本当に活動初期からGACKTを応援してくれるファンを50人も作ったわけである。

そんなGACKTは現在、年収数十億を稼ぐアーティスト兼実業家として金銭的に不自由なく暮らしている。
だから今更ちょっとやそっとファンが離れたところで彼にとっては痛くもかゆくもないにも関わらず、彼は今もその50人のファンをとても大事に扱っている。

その50人のために多忙にもかかわらず時間を取る。
今の自分に出来る最高のエスコートをする。

そうしたことを心がけているのだ。
GACKTの勝ち方』を読めば、彼がファンという存在をいかに大切にし、彼の原動力となってるかがわかる。

長く活動するためにコンクリフトを見直す

さて、これまでのことから他者の存在がどれほど重要か理解いただけたと思う。
だからこそ、もしアナタがいま何かしらの活動を長く続けたいと思っているならば目的・目標の見直しをオススメします。
具体的には自分だけに意味のある目標・目的を他人にも影響を及ぼす目標・目的に変えます
たとえば私の例で言えば

知識定着のためブログを書き始めた(自分のため)
       ↓
自分の集めた知識をみんなにもシェアして生活を豊かにしてほしい(他人のため)

といった具合です。
また副次的な効果として『他人のために何かしてあげると自分の人生に対する幸福度も向上し、ストレスも逓減する』ことも数々の心理学実験から判明しています。
もし自分のために何か活動しようと思っているならば、是非他人を巻き込んでみましょう!

終わりに

というわけで、ファンは大切にしましょうねというお話でした。
冒頭の結論として「皆さんのおかげでここまで活動できました」というのは決して嘘ではないと思います。本当に彼らのモチベーションになってるんですからね。

  

今回参考にしたのはコチラ。
『マネジャーの最も大切な仕事』と『超時間術』は科学的な裏付けもバッチリな実用書で、『GACKTの勝ち方』は心構えに関する教訓本として非常に素晴らしかったです。興味があれば手に取ってみてください。

アナタにオススメ
「やりたくない」を「やりたい!」に変えるほどモチベーションを上げる2つの要素とは?
努力のバケモノ『GACKT』が頑張れる理由がヤバい……

それでは今回はこの辺で!
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