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将来役に立たない『学校の勉強』する意味はなんなのか?

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新学期が始まるということで、春休みを謳歌していた学生たちから「学校行きたくない」という呟きを目にしました。
私も学校の勉強が好きではなかったので「その気持ちわかるぅ~!」と思いながらも、最近は学校で勉強する意味について自分なりの答えが見つかったので、その辺をいま学生の方たちと共有し、学校生活を意味のあるものにしていただければなと思います。

という訳で今回は「なぜ学校の勉強をするのか?」をテーマに話していきます。

学校で覚えた知識が社会で役に立たないのはほぼ事実

多くの学生が思うだろう疑問

「こんなん勉強して社会に出たとき使うの?」

という問いに対して、ほとんどの大人が「NO!」と答えます。
実際、小学校低学年の勉強ならいざ知らず、中学・高校・大学になって勉強したことの99%は実生活で必要になる場面がありません。研究職に就いたごく一部の人や、英語が必要になった人くらいでしょう。

そういわれると、なんだか勉強するのがバカらしくなりませんか?
だからきっと他に理由があるんだろうと、私は周りの大人に「学校の勉強する意味はなに?」と聞いて回ったことがあります。
そのとき得られた回答はこうです。

「いい企業に就職するため」
「勉強しなかったらあとで大変になる」
「大人になったらわかる」

だいたい話を要約すると『お金を稼ぎやすい職業に付けるから!』というものでした。
しかしこれでは勉強したあと得られるメリットを述べてるだけで、そもそもの「社会に出て使わない知識を覚える理由」の直接的理由になってないように思いました。
この回答では「使える知識を教えるんじゃダメなの?」という問いには答えられませんからね。

知識人が語る勉強する意味

というわけで、知識人の意見を聞いてみましょう。
まずは慶応義塾の創始者であり、一万円札の顔『福沢諭吉』さん。

福沢諭吉が語る勉強する意味

福沢諭吉が語る勉強する意味は4つ。

1、騙されないため
2、他人から頭がいいと思われる人は信用されるため
3、将来の選択肢が増えるから
4、地位が高くなりやすく、お金持ちになりやすいため

3と4については多くの大人も理解しており、親が子供に「勉強しなさい」という理由はだいたいコレでしょう。あまり聞かないのは1と2。

勉強することで考える力が養われ、色々なことに疑問を持てるようになります。
そうすることで損をする機会が減ります。
また、人は頭がよさそうな人を信用し、その人に付いていこうとする傾向があります。
社長がバカですぐ経営破綻しそうな会社に勤めたい人なんていませんよね。

西村博之が語る勉強する意味

2ちゃんねるの創業者『西村博之』さんは次のように語っています。

学校の教科書のようなものを覚えるということ自体は社会には役に立たないんですが、必要だなコレっていうものを調べて、それを覚える能力は社会人にとってもかなり重要なんですよ。

つまり「調べて理解する能力」が社会に求められると博之氏は言ってるんですね。

ここまでの言を見ると、知識人は『勉強=脳トレ』のように捉えてる印象を受けませんか?
どうも勉強を思考力を高める論理パズルだと思い、その結果得られる自分で考える力を手に入れることが学校で勉強する意味なんだと。

少なくとも「いい企業に入るため」という理屈よりかは納得できます。
しかし、一般的な教育期間が6+3+3+4年の16年というのは長すぎるような気もしますよね。
そこまで長期間かけて今後の人生に使わないだろう知識を習う必要性はあるのでしょうか?

 

心理学・脳科学的視点からの見解

個人的見解としては「あるとも無いとも言える」んじゃないかと。
というのも、知能指数を上げる方法についてはまだまだ確固とした結論が出てないんですよ。

心理学の世界では、知性にも「流動性知能」と「結晶性知能」の2種類あるんですね。
流動性知能というのはIQみたいなもので「頭の回転」や「柔軟性」
結晶性知能は今までの体験や知識から答えを導く能力です(たとえばフライパンを火にかけたら熱くなるので素手で触れないようにする)

流動性知能は後天的に伸ばせるのか?

頭の良さ(IQ)というと生まれつきなような気がしますが、一方で、早期の英才教育が子供のIQを高めてくれるんじゃないかという話もあります。
だから(勉強を脳トレという前提で話すならば)学校教育を子供のうちに受けさせるのは正しそうな気もします。

しかし、現段階では早期教育が本当にIQを伸ばしてくれるのか結論が出てないんですよ。

結晶性知能と知識効果

もう一つ、心理学の世界で知識効果と呼ばれるものがあります。
これは前提知識がないと学習ができないというものです。
たとえば英語できない人が英語で歴史の授業を受けても、言ってる意味が理解できないので勉強にならないですよね。

また、博之氏の動画で『人の話を理解できない人』の話(1:39~5:47秒)がありましたが、これも知識に差があるから相手の主張が理解できずズレた主張をした例に思えます。

だから色々な知識に触れ、結晶性知能を伸ばすのは重要なんですね。
結晶性知性は流動性知性(IQ)とは違い、確実に後天的に伸ばせますから。

ところが大人になると自主的に勉強しない限り、結晶性知性を伸ばすのは難しいです。
そのため強制的にでも、長期的に教育を受けさせ結晶性知性を伸ばす意味はあると言えます。

こういった二つの観点からみると、教育期間が長いことは「いいとも悪いとも言えない」といった煮え切らない結論になるんですね。

まとめ

というわけで纏めます。
学校の勉強をする意味は

1、いい大学を出ると選択肢が増え、地位が高くなりやすく、お金持ちになりやすい
2、人からの信用を得やすく、人望が手に入りやすい
3、思考力を鍛えることで騙されることが減り、社会に出ても必要とされる

といった感じになります。
1と2は学生を卒業してからの長期的目線からのメリットなので、理解できてもモチベーションに変えるのは結構難しいでしょう。

なので学生の方は3の『勉強は思考力を鍛える脳トレ』という視点を持つのが、いますぐ勉強するモチベーションになるのかなーと思います。
これについては次回4/16日の更新で掘り下げますので、次の更新をお待ちください。
更新しました。続きは下記リンクからどうぞ!

それでは今回はこの辺で。
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