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【感想・レビュー】ヤバい集中力 一日ブッ通しで頭が冴えわたる神ライフハック45——鈴木祐

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今回は鈴木祐氏の著書『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』の感想・レビューになります。
本書の一部内容要約については『知らないと大損する2015年以降の『集中力』新常識と簡単テクニック3選』からどうぞ。

 もくじ

 どんな本か?

タイトルにもある通り集中力を高める方法について、最新の科学研究から効果が高いものが数多くピックアップされた本になります。
まず著者の鈴木祐氏が年間5000本もの論文を読み漁るサイエンスライターであり、膨大な知識量を持ちながらも、本書を執筆するに辺って実際に数十名の研究者と直接コミュニケーションを交わして間違いがないかを確認する徹底っぷりを見せている。
そのため現状では集中力に関する本でこれ以上のものはないと断言できる出来栄えになってます。

 序章では、脳の仕組みについて「獣と調律師」という比喩を用いてわかりやすく説明し、衝動・誘惑・モチベーションなどの『集中力に関係する要素』を上手くコントロールする前提条件を解説している。

そして第一章・第二章では、集中力が上がる食事内容・モチベーションを保つ正しい目標設定方法についてが書かれ、三章から六章までが具体的な集中力アップ方法の細かい紹介となっている。

本書の中で私が特に気になった部分については、一部要約という形で下記記事で公開してますのでソチラをどうぞ。

どんな人にオススメか?

集中力はどんな人にも必須スキルなので、基本的にはほぼ全ての人類に「これ読んで!」と言いたいが、その中でも『やらなくちゃいけないとわかってるんだけどヤル気になれないし、いつも計画通りに上手くいかない・・・』という人には特にオススメだ。

というのも、集中力というスキルには3つの段階があって

・モチベーションを持つ段階
・一つの物事に集中し続ける段階
・誘惑が目に入っても流されない段階

と、人によってどこが足りてないかが違ってくる。
本書はその辺のアプローチもしっかりしており、自分に必要な部分がわかりやすいからだ。

また巻末には「ヤバい集中力 実践ロードマップ」というのがあり、ここまで紹介して来たテクニックの中で、難易度&効果量の観点から、どれから取り組むべきかという鈴木氏のアドバイスまで付いている。ハッキリ言って、ここまで読者に優しい本というのは珍しい。

どんな部分が面白かった?

一見してあまり関係なさそうな「普段の食生活」が、集中力に大きな影響を及ぼしてるという話は、すごく「へぇー!」ってなる感じで個人的には面白かった。
しかも嬉しいことに、どんな食事をするよう心掛けるべきかだけではなく、無理なく食事を変えるための心理テクニックを応用したアドバイスまで書かれているのが素晴らしいよね。

そして個人的にもう一つ面白かったのが、上に挙げた記事にも書いた「意志力に関する新常識」という部分だ。
多くのビジネス書を読んでいると「脳のリソースは減るものだから、朝一に重要なタスクをやっちゃおう!」という話を何度も目にした。これについては一部間違いであって、実際には簡単なタスクからこなしてから難しいタスクに取り組んだ方が、モチベーションも上がって作業効率が増すことがわかったからだ。
また「糖分を摂ることによって意志力が回復するから三時にオヤツを食べようねー」って話も結構目にしたが、これも否定されてしまった。

もうね、ビジネス書やら自己啓発書やらをたくさん読んできた人間からすると「うおぉぉい、マジかよ!!!!」みたいな感じになるんですよ笑
なんてったって「糖分で意志力は回復する」って話は、あの超ベストセラー『スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)』にも書かれてたくらいですからね。科学はコロコロ定説が変わるものですが、ほぼ間違いないだろうと言われてきた定説が覆ったというのは笑うしかないですよ。

総評

というわけで

・文章は読みやすく、説明もわかりやすい。
・科学的な根拠がこれでもかと盛り込まれた充実の内容。
・読者にめちゃくちゃ優しい設計

という観点から本当にオススメできる一冊になっていて、点数を付けるとしたら百点満点中120点付けちゃいますね笑
なにせ集中力って一生もののスキルなのに、これで1400円ってお手頃すぎますよ!

  

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また、同著者の「超ストレス解消法」と「最高の体調」も素晴らしい内容だったのでオススメです!