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人生は20代で決まる? 高校生・大学生・新卒の悩みに心理カウンセラーのメグジェイ氏が答える

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人生を決める大きな分岐点と言って過言じゃない20代。
そんな大切な時期だからこそ、『進路どうしよう……』とか『このままでいいのかな……』と悩んでる高校生・大学生・現役20代の方いらっしゃいませんか?

今回はそんな悩める10代・20代へ向けて「いまからどうするべきか?」という人生の指針を、心理学者で心理カウンセラーでもあるメグ・ジェイ氏の著書『人生は20代で決まる』よりご紹介。
行動指針を手に入れることで、漠然とした不安とは今日でオサラバしましょう!

 もくじ

1.20代は自由なんかじゃない

教育機関から卒業し、経済基盤も手に入れて自由に見える20代前半。
しかし、やるべき事が明確だった学生時代とは違い、これといって明確な目標や人生設計がないと、漠然とした日々を過ごしがちになる。仕事も結婚も「30歳くらいに考え始めればいいかな」と真剣に向き合わない人が多い。
・・・が、実際に30代になってから焦り始める相談者を多く見てきたとメグジェイ氏は言う。

30歳になって地盤を固めようと思っても、仕事と家庭の両方が大変な時期になる。
そこで躓き精神を病む人は多いらしく、そうならない様に20代の内から人生設計を考え、荒波が同時に来ないよう対処する事をメグジェイ氏は勧めている。

また、人生で重要な出来事は35歳までに80%以上経験すると言う。
この時期を超えて人生の舵を方向転換するのは膨大な労力と遠回りを強いられるのも、早めにライフプランを立てるべき理由の一つだ。

2.アイデンティティ・キャピタルを高める経験を積む

かといって、早い段階でやりたい事が見つからない人もいる。そういう人にはアイデンティティキャピタルが高まる経験を積むことをオススメしている。
アイデンティティキャピタルとは、時間をかけて身に付けた経験やスキルなど、自分の価値を高めてくれる自己資産のことである。わかりやすい例で言えば、英語を覚えることで「英語が話せる人」という特技(付加価値)を持った人材になれますよね。

このように、他の人が持っていない特技・資格・経験を多く積むことで、やりたい事が見つかったり、人の目に止まって就職で有利になったりする。
本書では「コーヒーショップのアルバイト」をするか「ゲームのデバッグのアルバイト」をするかで悩んでた相談者を、メグジェイ氏は「時給が少なくてもゲームのデバッグのほうがアナタのやりたい事に近いんじゃないの?」という感じで背中を押していた。

3.20代に成長するべき理由

よく『若いうちの失敗は大した失敗にはならないから、若いうちに失敗しとけ』というアドバイスがある。
しかしそれ以外にも重要な理由として、前頭葉の成長のピークが30歳までというのがある。

前頭葉は未来を予想したり冷静な判断を下す役割を持つ脳の部位だ。
つまりかなり大切な部位であり、前頭葉が未熟なまま歳を重ねることは、その後の人生において多大な損失を産みだす
なので20代のときに楽な道を選ぶのはハッキリ言って愚策だ。この時期に、悩み、考え、行動し、失敗し、成長することを繰り返さなければ、その後の人生で苦労する事は免れない。保守的になるのは30歳を過ぎてからでも遅くないだろう。

4.同棲の危険性

最後に、個人的に本書の中で一番面白く、かつ、ほとんどの人が気付いてない事実をお伝えしよう。

彼氏・彼女の関係から同棲に発展するケースは多いと思う。
調査によれば「結婚前のお試し期間」として同棲を始めるケースが多く、また、多くの人たちは「同棲は簡単に解消できる」と思っているようだが、実際には同棲の解消は簡単なことではない
その理由としては、一度出来上がった生活基盤を変えるのは難しいという事と、同棲を解消しようと思う決定的な要因がなかなか見つからないという事だ。

カップルの内は相手に「ちょっとした不満」があったとしても我慢できるのだが、結婚相手となるとその「ちょっとの不満」が許せないというケースが多い。
実際にあなたが「恋人」に求める条件と「結婚相手」に求める条件を見比べてみればわかる。

たとえば「恋人」なら、そこまで経済的余裕がなかったとしても及第点だが「結婚相手」となれば、その経済的余裕の無さを許容できるだろうか?
たとえば「恋人」なら、料理があまり上手じゃなくてもなら許容するけど「結婚相手」として見たら、料理下手なのを許容できるだろうか?

このように「ちょっと結婚相手としては不足かな?」と思いつつも「恋人としては有りかな?」とズルズル同棲を続けてしまうカップルが多いらしく、後になって「早く分かれれば良かった」と嘆くか、結婚したけど離婚というパターンに陥るという。
生活基盤を一緒にすることは、恋人関係の解消を難しいものにする。そのことを踏まえて、期限を決めて同棲するなり、結婚まで同棲はしないなど決断するべきだろう。

終わりに

漠然と未来への不安を抱えがちな二十代に、早めにライフプランを考え行動することを促す本書。
何をすべきかという具体的な提案はないが、どういう事をすべきかという行動指針としては非常に参考になる一冊だった。ここまで読んだアナタもそのように感じたのではないか? そう感じたなら、本書はアナタにとって意味のある本である。

人生は20代で決まる――仕事・恋愛・将来設計 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

人生は20代で決まる――仕事・恋愛・将来設計 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

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高校生以上で人生に悩んでる方は、ぜひ読んでみてください。