脳科学×心理学で読み解く人生のガイドライン

心理学と脳科学をベースに習慣化・記憶力向上・モチベーション・対人関係・メンタルケアなどQOL向上に関わるコンテンツを幅広く配信

【感想・レビュー】GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代【アダムグラント】

スポンサーリンク

f:id:mentalfraud:20191115191148p:plain


こんばんわ、心理学ブロガーのゆうひです。
今回は24ヵ国語に翻訳され、世界的に大ベストセラーとなったビジネス書『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』の読書感想&レビューになります。

本書の一部要約については『お金持ちになるには必須のスキルを「Google」のコンサルも務めたアダムグラントから学ぶ』からどうぞ。

 もくじ

 どんな本か?

著者のアダムグラントは、ペンシルベニア大学ウォートン校の最年少終身教授だ。
そして「Google」「IBM」と言った世界的コンピュータ関連会社や、社員の平均年収が5000万ともいわれる金融グループ「ゴールドマンサックス」など、超一流企業のコンサルタントも務める。

そんなワールドワイドに活躍する超天才が執筆したのが、このGIVE&TAKEという本だ。人生で大きな成功を収めるには必須のスキル「与える精神」が如何にスゴイのかを説いた内容となっている。
日本にも「情けは人の為ならず」というコトワザがある通り、昔から助け合いや持ちつ持たれつの精神が大切なことはわかっていた。しかし、インターネットの発達でその人の評判が容易にわかるようになった現代では、その精神の重要性がさらに高まっていることを科学的な根拠を元に説明してくれている。

たとえば、美味しいオムライスの作り方を解説した動画をYouTubeで配信するYouTuberは、アナタから直接的に指導料などの報酬をもらう訳ではなく、美味しいオムライスの作り方という情報を無料提供している。
代わりにYouTuberがアナタから受け取ってるものは好意や信頼だ。そうやってアナタの好意や信頼が高まったところで「料理本を出しました!」と宣伝されたら、多くの人は「この人が出した本なら買う価値がある!」と判断し、著者へ金銭的報酬を払う。

このようなサイクルが、大きな成功を収める人たちの戦略だと言うことをアダムグラント氏は解説している。
さらに詳しい内容については、私が纏めた以下の記事を読んでほしい。
現時点でもっとも読まれ、多くの人から評価をもらっている力作だ。

 

どんな人にオススメか?

これからは『個の時代』と言われるように、一人一人が影響力を持つべき時代に突入する。
だから今の内からパーソナルブランドを高め、インフルエンサーになりたいと考えている人絶対に読むべき本だと私は思っている。

具体的にはYouTuberをやってる方、ブログを運営している方、TwitterやFacebookなどのSNS活動を頑張ってる方など、オンライン上で頑張ってる人たちはもちろん、町内会やPTA役員の方なんかも参考になるはずだ。
本書を読んでいけば、いまネットで大成功している人たちが100%当てはまってることに気が付くだろう。

さらに会社の社長や経営陣など、組織の体質を変えることが出来る立場にいる人も、本書の内容を理解し組織改善に取り組むことで素晴らしい会社に変えることが出来るはずだ。なので、そういった人たちにも是非読んでほしい。
また、同じ観点からコンサルタント業務に努める方にも是非読んでもらいたい。

 

どんな部分が面白かったか?

本書を読むまでの私は「自分から他人のために何かするのって面倒だし意味なくない?」という思考を持っていた。
これまでの私の人生は、ここで言うところの「失敗するギバー」に相当し、ただ搾取されるだけで燃え尽き症候群を発症していたのだと思う。だから上記のような思考回路にたどり着いた。

本書を読むと「それは間違いだった」ということがハッキリとわかり、価値観を180度ひっくり返された思いだった。そこが私にとって一番この本の面白いところだった。
そして日本人は「マッチャー」と呼ばれる『もらった分だけお返しする人』が多いだろうから、そういう人たちも「積極的に人に与えた方がいいんだ!」と、私のように価値観をひっくり返されるんじゃないかなーと思う。

さらに、本線から外れるので記事にはしなかった部分にも、個人的に興味を引かれた部分は多くあり、たとえば

・テイカー(与えるより貰おうとする事が多い人)の見分け方
・どういう風なギバー戦略を取ると幸福度が増すのか?
・テイカーに搾取されないための戦略
・ギバーじゃない人たちでもギバーに変える方法

なんかはタメにもなるし「へぇ、そうなんだ!」となった。
あと、読み方を工夫することによってマーケティングの勉強にもなったのがグッドでした。

 

総評

人生が変わる一冊と言っても大袈裟じゃない超ハイクオリティーの本なので、出来るだけ多くの人に読んでもらいたい一冊だなと思いました。ビジネス書の中では間違いなくダントツ1位ですね。

翻訳に関しても文句なく読みやすいです。
同著者・同翻訳者の『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』も読みましたが、コチラも翻訳に関して言うこと無かったので翻訳の楠木建さんのレベルが高いんだと思います。

 

本書の購入はコチラからどうぞ。
ハードカバーなのでちょっと値段は張りますが、絶対に損しない内容だと自信を持ってオススメします!
ORIGINALSはこの続編に当たるような感じで、コチラも超いい内容だったのでいずれ記事化する予定です。それではまた。