記憶力に自信がないって方は多いと思います。
実際、勉強嫌いの一番の理由は「勉強したのに覚えられない」ことでしょう。
そうなると「楽に覚えられればいいのになー」と、誰しもが思うはず。
私もあまり物覚えのいい方ではなかったので、その気持ちはよくわかります。
だからこそ問いましょう。
あなたも『楽に覚えられる方法』、知りたくないですか?
というわけで今回は
・記憶力日本選手権大会で4度の優勝!
・世界記憶力選手権で日本人初となる『世界記憶力グランドマスター』の称号を手に入れた
池田義博さん著書『世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる勉強法』より、簡単に覚えるられる勉強法をご紹介します。
もくじ
1.3サイクル反復速習法
脳の仕組みについて
脳が忘れかけの頃に復習するのが、最も効率よく物事を覚える秘訣だ。
そしてエビングハウスの忘却曲線によれば、人は20分後にはすでに42%のことを忘れてしまう。
短期集中でこの2つの特性を上手く利用しながら高速暗記をする方法が3サイクル反復速習法だ。
3サイクル反復速習法のやりかた
最初のページのみ連続して2度学習して二重丸になったら次のページに進み、次のページを学習後、丸を1個つけたら前のページに戻る、という流れを繰り返します。
ページ数を並べると①→①→②→①→②→③→②→③→④→③→……というように1ページにつきトータル3回ずつ学習しながら進むことになります。
つまり最初のページ以外は『2ページ進んで1ページ戻る』ということ。
この時の重要なポイントとして、一回で完全な理解を諦め、わからない部分は読み飛ばし、スピード重視で読み進めるということだ。
この方法でまずはテキストを一周し、今度は1ページ目から普通に読み進めていく。
それを2回繰り返し、計5周テキストを読み終えればほぼ完ぺきに内容を覚えているという。
普通の読書でも応用しよう!
ここからは私の提案になるが、2ページ進んで1ページ戻るという読み方は普通の読書でも使える。
知識を覚えるために本を読んでるなら、3サイクル反復速習法を実践しない理由はない。
私の使い方としては
1.普通に一節読む
2.一節読んだら内容を思い出しながら要約
3.一章まで読み進めたら、その章で読んだことを思い出す
4.戻ってページを確認し、漏れがないかチェック
という感じで読んでいるが、記憶の定着率はかなりいい。
自分なりにやりやすいやり方を見つけてはどうだろうか?
2.一分間ライティング
本書の中でもう一つの目玉と言うべきが、この一分間ライティングだ。
脳は覚えたことをドンドン思い出さないと忘れてしまうので、覚えてることを書き出し、情報の見える化を行う。
一分間ライティングのやり方
1.紙と筆記用具を準備し、書き出す内容を決める
2.タイマーを1分でセット
3.タイマーが鳴るまでに、関連した記憶をひたすら書き出す
このように、やり方は非常にシンプルだ。
このとき、タイマーが鳴ってから思い出したことがあっても書き加えるのは止めよう。
一分間ライティングの使い道
脳は記憶に強く残ってるものから思い出すという性質を持っている。
つまり、一分間で思い出せなかった箇所は記憶の定着率が悪いということだ。
一分間ライティングの真骨頂は「覚えの悪いところのあぶり出し」である。
もし、手を止めずに一分間書き続けられたなら、その内容についてはかなり理解度が深いと思っていいだろう。
3.概念を言葉にする
「頭に言いたい事のイメージは思い浮かぶんだけど、言葉にできない……」
こんな経験、誰にでもあると思います。
なぜこのような状態になるのかと言えば、インプットの仕方が悪いからです。
いま、あなたは美術館に来ており、目の前に絵画があるとイメージしてください。
その時に絵画を「美しいなぁ」と思いながら眺めていたとします。
そして後日、友達に美術館で見たものを説明しようとしても「美しかった」としか言葉にできませんでした。何となく見た物のイメージは頭に思い浮かぶのに……。
つまり絵画を眺めてるときに「美しいなぁ」という感想しか出さなかったがために、イメージできるのに言葉にできないという状態になるのです。
これを防ぐにはインプットの段階で具体的な言葉に変えるということです。
先程の例で言えば、絵画を見たときに「色使いがカラフル」だとか「曲線美が美しい」だとか「見てると落ち着く」など、感想を述べるべきでした。
同じように勉強でも「概念は理解できるけど説明できない」ことは積極的に自分の言葉にしましょう。
他人に「幕府ってどんなの?」とか「いとおかしってどういう意味?」って聞かれて説明できますか?
日常生活でも概念を言葉にしよう
ここからは私からの提案です。
あなたは何か他人にオススメをする時に「これ面白いよ!」とか「これ美味しいよ!」とだけ言っていませんか?
けれど、言われた側からしたら「何が面白いの?」「どんな味なの?」ってなりますよね。なので
・美味しい料理を食べた
・面白いアニメや小説を見た
・あまり馴染みのない体験をした
こうした時には積極的に何が良かったかを具体的な言葉でイメージしましょう。
そうすれば他人にオススメするときも「こういう所がよかったよ!」としっかり説明できるようになります。
聞いてる方もより興味を持ってアナタの話を聞いてくれますから。そして何よりも……忘れにくい!!
お店で食べた料理の味って、どんな味だったか覚えてます?
たぶん多くの人は「美味しかった」とか「マズかった」とか「辛かった」くらいが限度でしょう。
けれど、食べた時にしっかり言葉にしてれば結構しっかり味を思い出せます。
せっかく食べた味を忘れないためにも、ぜひ言葉にしてみませんか?
終わりに
というわけで、世界記憶力グランドマスター池田義博さんの勉強法でした。
今回は私の補足と提案がかなり混じってしまいましたが、楽しんでいただけたでしょうか?
インプット・アウトプットの仕方で、記憶の定着率はここまで変わります。
記憶が苦手という人はただ、覚え方を知らないだけなんです。
つまり訓練でどうにでもなるんですよ!
今回参考にしたのはコチラ。
本書では他にも精神を安定させたり記憶力を高める香りの話や、大会で緊張しないためのメンタルコントロールまで登場するので、もう一本それ用の記事を書こうかなと思うくらい内容が濃かったです。
あわせて読みたい
・効率的な勉強法を脳神経学者の池谷裕二さんから学ぶ
・知らないと大損する2015年以降の『集中力』新常識と簡単テクニック3選
それでは今回はこの辺で。
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