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創造力・作業能力を上げる『デフォルトモードネットワーク』の解説と鍛え方

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脳の活動をスキャンできるようになったことで、急速に研究が進んでいる脳科学。
そんな折に見つかったデフォルトモードネットワークが、実はとんでもない能力を秘めてるんじゃないかと話題になってること、あなたは知っていますか?

今回はそんな最新理論「デフォルトモードネットワーク」が何に影響を及ぼしているのかを解説し、鍛え方をご紹介します。
参考はスリニ・プレイ氏の著書『ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法』より。

 もくじ

 

1.デフォルトモードネットワークとは?

非集中状態に活性化する脳の神経活動で、いろいろな部位との脳内連携を果たす。
このデフォルトモードネットワーク(以下DMN)の活動のおかげで創造力の向上や、複数のことを同時にこなすマルチタスク能力の向上が確認されている
DMNの消費エネルギーは、集中状態の時に消費されるエネルギー量と比べ15~20倍も多く、DMNはそれだけ重要な働きを持っているはずだと現在の研究者たちは考えているらしい。

DMNが活動する条件は、集中してないことと、抽象的な思考で物事を捉えてることだ。
なんとなく雲を眺めながら「あそこの雲、ライオンみたいな形してんなー」とか感じてる時こそ、まさにDMNが働いてる。

2.デフォルトモードネットワークを鍛えるには

現在確認されてるDMNを鍛える方法は主に4つだ。

・運動
・瞑想
・独り言
・空想や物思いにふける

どこかで見たことがあるような、脳にいいとされるド定番が並んでいる。
ただし「空想や物思いにふける」場合は注意が必要だろう。DMNは抽象的思考の時に働くものなので、具体的・論理的に考えてはいけない

3.いいアイディアを生み出すには

アイディアを出すには柔軟な発想が必要だ。
そのため『狭く深い』思考状態である集中状態はアイディアを生み出すのに不向きであり、無意識の集合体とでも言えるDMNに『広く浅い』思考をしてもらったほうが良い。
無意識は過去の経験や知識などを結びつけ、新しいアイディアを生み出す原動力になるからだ。

そして日ごろから『白黒思考』から脱却して『矛盾』を受け入れたり、比喩表現を活用してみたり、新しいことにチャレンジし、新しい組み合わせを発見することが上質なアイディアを生み出すコツだ。

また、計画的逃避を意図的に行うことで、新しいアイディアを発見する好奇心や感受性が高まることがわかっている。
かの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチが『最後の晩餐』を書き上げるまでに、色々なことに手を出して感受性を高めたことは、ちょっとした逸話として有名ですよね。
アイディアは知識量に比例するのだから、色々なことに挑戦したり、考えに触れてみた方がいいというのは納得の話だ。

4.マルチタスク能力を高めるには

本書では語られていないが、初めに断っておくと現在の科学はマルチタスクをかなり否定している。
なので、私はこの本を読み進めて「マルチタスクは出来るようになる」と書かれているのを目にしてから「はぁ?」と否定的に読んでいた。が、本書で登場するマルチタスクについての解釈が私とは異なっており、限定的には可能そうなので記しておく。

まず大前提として、大体の人が想像する「車を運転しながら計算問題を解く」みたいな、別々の二つの作業を同時に行うことは無理だ。
いちおう人口の2.5%はこのような芸当(マルチタスク)が可能らしいが、これは後天的に伸ばせる能力ではないのでここでは取り扱わない。
本書で登場するマルチタスクとは「打ちあがった野球ボールを目視しながら追いかけキャッチする」のような、別々の能力を使いつつもシングルタスクに分類されるようなものを指している。ぶっちゃけ、これを理解するまで私はかなり混乱した・・・


マルチタスクは脳内にアルファ波が出ている(リラックス状態)時にやりやすい
これはつまり特別意識しなくても行えることならば、マルチタスクは可能ということを意味している。
先程の例で言うと「打ちあがった野球ボールを目視し続ける」ことと「走ること」は、どちらも健常者には簡単に行えることだ。「右足を出したから次は左足を出さないと!」などと考えなければ走れない人でもない限り。

さらに一歩進んで言えば、熟達した技術もマルチタスクが可能である。成熟した技術と言うのは意識しなくても行えるからだ。
熟達した技術を身に着けるには、フィードバックをすぐに与えたほうが良い。なぜなら脳は一度立ち止まって考える時間を与えないと、しっかりフィードバックを受け取れないからだ。
また、フィードバック内容は具体的にしたほうが効果が上がる。たとえば「次は〇〇を意識してやってみよう」という具合だ。

ちなみに、日本初のプロゲーマー『梅原大悟』氏は、著書『勝ち続ける意志力 (小学館101新書)』において「今日はこれを練習しようと決め、一日一つ上手くなるようにしている」と述べている。
これはフィードバックを受けるべき要素を一つに絞ることで何をすればいいか具体的になり、それによって熟達速度が上がるのだろう。

別の例では『夜桜たま』と言うVtuberが4面同時麻雀を行いながらコメントを拾うという離れ業を披露している。
これも、彼女にとっては麻雀が意識しなくても出来るレベルまで落とし込まれたからだろう。その実況配信の切り抜きを一応張っておくので、興味のある人は見てほしい。

終わりに

単純労働がAIに取って代わると言われる昨今、クリエイティビティはこれからドンドン必要になってくる能力だと言われている。
そうじゃなくても創造力は大きな武器だ。しっかり鍛えておいて損はないと私は思っている。

ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法

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  • 作者: スリニ・ピレイ,千葉敏生
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