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どうやってネガティブ感情を抑えればいいのか?

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誰しも生きていれば「怒り・不安・悲しみ」といったネガティブな感情を抱くことありますよね。
そうして感情に振り回されて、後で冷静になってから

「なんであの時あんなことしたんだ・・・」

となったことは一度や二度ではないはず。
なぜこのようなことが起こるのか? 脳内では一体何が起こっているのか?

今回はそうした深い部分に触れていき、理屈を理解することで、アナタが今後ネガティブ感情と上手く付き合う手助けになればと思います。
参考は『ハーバードメディカルスクール式 人生を変える集中力』より。

偏桃体と前頭前皮質

ネガティブ感情を語る上で、まずは脳の二つの部位について知ってもらう必要があります。
それが「偏桃体」と「前頭前皮質」と呼ばれる部位です。簡単に解説します。

偏桃体はネガティブ感情を司る

怒り・不安・悲しみといったネガティブな感情を司る部分が偏桃体で
この部位が活性化していることはネガティブな感情に支配されていることになります。

そのためうつ病・不安障害・PTSDといった精神疾患はこの偏桃体が過剰な活動をしているためだということがわかっているんですね。

前頭前皮質は理性や論理的思考を司る

一方、前頭前皮質は理性や論理的思考を司ります。
他人の感情を理解したり、モラルを思い出して衝動的な行動に走らないように自分を抑制してくれる働きをしてくれます。

なので私たちが社会的活動をしていく際にはかなり重要な器官と言えます。
しかしながら、そんな重要な前頭前皮質は脳の中では弱い立場にいるんです。

偏桃体と前頭前皮質の関係

fMRIの登場で、脳内でどのようなやり取りが行われているのかがわかるようになりました。
そして残念なことに、偏桃体が活発だと前頭前皮質の活動が低下することがわかったんですね。

つまりネガティブな感情を抱いてる時には論理的思考力が働きにくいということ。
あとで冷静になって「なんであんな事したんだ・・・」とか「なんであんなこと言ったんだ・・・」という後悔に暮れるのは、脳科学的には自然なことなんです。

ネガティブ感情を抑えるテクニック

が、嬉しいニュースもあります。
なんと意識的に前頭前皮質を働かせれば偏桃体を抑えられることもわかったんです。
たとえば何かネガティブ感情に取りつかれたときに

「なんでこんな怒ってるんだろう?」
「なんでこんな不安なんだろう?」
「これってそこまでネガティブに捉えるほどのものか?」

などなど、一度ネガティブな感情と向き合ってみると、このネガティブ感情が案外ばかばかしく思えてきます。
これは前頭前皮質を意識的に働かせることで偏桃体の活動を抑えているんですね。
そのためネガティブな感情をため込まなくて済むようになります。

大きな悲しみに暮れてるとポジティブ感情でも偏桃体を抑えられない

同様にポジティブ感情は偏桃体を抑えることができますが、抑うつ状態(たとえば大きな失敗・家族の死去など)のときはポジティブ感情やロジカルシンキングでは偏桃体を抑えることはできません。
なぜなら思考がネガティブな反芻思考に陥っており、他の感情や思考が割り込む余地がないんですね。

こうした時は反芻思考を強制的に抜け出させる必要があります。
具体的には考える時間を与えないように忙しい状況に身を置くことです。

・スポーツをしてみる
・アルバイトさせてみる
・家事をやらせる

などが有効です。
また実証効果の高いものとしてテトリスも挙げられます。
テトリスがネガティブ感情に効果あるのも同様の理由だったりします。

おそらく他のパズルゲームやフラッシュ暗算でも同じだけの効果が期待できるでしょう。
なのでネガティブ対策にスマホにパズルゲームを一つインストールしておくのはあり!

終わりに

ということで「ネガティブ感情をどう抑えるか?」というお話でした。
脳の仕組みを知っておくと、どうすればネガティブ感情に囚われないで済むかわかるので1つ1つテクニックを覚えるより楽チンなので覚えておくといいでしょう。

今回参考にした本はコチラ。


一応本書について注意しておくと、集中力をアップさせる具体的テクニックとかはほとんど載っておらず、集中力のないADHDの人達を観察して逆説的に「集中力」という資質について解明していく一冊になります。
そのため「集中力がほしい!」と思って本書を買うと後悔するので、そういう人はまずコチラをオススメ。

現状これより集中力に関する素晴らしい本を私は知りません。
他にいい本がありましたら私が教えてほしいくらいですね笑

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それでは今回はこの辺で。
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