昨今話題のマインドフルネス。
近年の研究では「集中力アップ」「ストレス軽減」効果だけでなく「人生の幸福」にも繋がることがわかってきました。
しかし、日本ではまだまだ普及してないのが実情。
もっとも有名なのが「瞑想(めいそう)」という現代日本人に馴染みないものだからでしょうか。
無神論者が大半を占める日本では、祈りを捧げるなどの宗教的な行動に嫌悪感を抱く人が多いですからね(かくいう私も宗教的概念は苦手です)
また他の要因として、わざわざ時間を割いてやりたくないというのも大きいでしょう。
そんな訳で今回は、日常生活の中で簡単にできるマインドフルネスをご紹介します。
もくじ
マインドフルネスとはどういう状態か?
よく言われる『いまこの瞬間を感じる』とはどういう事か?
それは「いま現在の自分をリアルタイムかつ客観的に気付いている」状態を言います。
分かりやすい例として筋肉痛を挙げてみましょう。
筋肉痛になると、その部分が張ったような感覚を受け、痛みを感じますよね。
この『張ったような痛みを受けている』という事に気付くことがマインドフルネスです。
では反対に、マインドフルネスではない状態を考えてみましょう。
世の中には無痛病という、まったく痛みを感じない人たちが存在します。
彼らはどんなに足を酷使し筋肉痛になっていようと、それに気づくことができません。
なぜなら痛みがないから、実際に足が動かなくなるまで身体の状態に気付けないのです。これがマインドフルネスではない状態です。
さて、筋肉痛の例を見ればマインドフルネスがどういう状態か理解できたと思います。
しかし筋肉痛のような身体のSOSでもなければ、普段の私たちは心や身体が受け取っている感覚にあまり意識を向けません。心と身体が無痛病状態と言えます。
一番簡単なマインドフルネスは集中
では一番簡単にマインドフルになる方法はなんなのか?
答えは一つの対象を決め、受け取るフィードバックに集中することです。
たとえば対象を右手と定めたら、右手がどんな状態かに意識を向けます。
すると風を感じたり、熱っぽさを感じたり、楽な状態に手を開こうとしたりします。
こうした事象を注意深く観察することが、一番簡単なマインドフルネスになります。
しかし、読者の中にはこう思った人もいるかもしれません。
集中している=客観視していない
確かに国語のテストならツッコミが入りそうなところ。
実際に私も最初のころは同じ疑問を抱きました。
とはいえマインドフルネスの概念を紐解いていくと、行き着く先は集中。
非集中状態はマインドワンダリングという別概念に辿り着きます。
これを私なりにわかりやすく言うならば
客観視することに集中する
というのが、マインドフルネスという概念にもっともシックリ来る言葉でした。
そして集中する為には、集中したい対象を何か一つに限定するのが良いです。冒頭の説明に戻ってきましたね!
ただし注意点として「集中=マインドフルネスではない」という事は覚えておきましょう! あくまでマインドフルネスは「客観的視点で今を感じること」であり、集中はそのための一つの手段ですから。
日常で出来るマインドフルネス訓練法3選
さて、ここまでの説明を受ければマインドフルネスの訓練が、なにもマインドフルネス瞑想だけではない事もわかったのではないでしょうか?
そうです! 意識を向ける対象を決めてしまえば、それがマインドフルネスの訓練になります。
瞑想だって「呼吸」という単一の事象へ意識を向ける事に集中してるだけですものね。
ここではそれ以外に日常で意識したい事3点を挙げておきます。
1.マインドフルイーティング
私たちは毎日何かしらの食料を摂取します。
このとき食べ物の味や触感に注意を向けて食事をするのがマインドフルイーティングです。現代ではテレビやスマホを見ながら食事してる人が多いので、マインドフルに食事をしている人はかなり少数でしょう。
精神科医でマインドフルネスのセミナー講師も務める藤井英雄さん著書『1日10秒マインドフルネス』では、マインドフルイーティングのコツとして
・最初の一口だけでもマインドフルな状態で食べると決める
・一口を入れたら、いったん箸を置く
・噛んでいる途中で意図的に舌の先に食べ物を持っていく
ことを挙げています。
実際にやってみると、いつもより触感や味がハッキリと感じられるはずです。
また、マインドフルイーティングの副次的な効果として『多少のダイエット効果がある』という研究結果も出ています。
どうもマインドフルイーティングを行うと食事の摂取量が減るようです。
それから味について『しっかり覚えてられる』という利点もあります。
コチラについては過去記事で説明しておりますので、詳しくは下記記事の『3.概念を言葉にする』を参照してください。
2.姿勢を正す
2つ目の方法は意識的に姿勢を正すことです。
背筋をピンと伸ばし、前傾姿勢にならないようにしましょう。
私は歩く時に加え、背もたれのある椅子に座るときも意識しています。
マインドフルネスの訓練になると同時に、疲れにくい身体にもなるのでオススメです。
特に年齢が進むにつれ猫背の矯正は大変になるので、早めに矯正するに越したことはありませんからね。今日が人生で一番若い日!
3.手に集中する
最後の方法は手に意識を集中する時間を作ることです。
さきほど紹介した『1日10秒マインドフルネス』では
・箸で食べ物をつまむ
・コップを静かにテーブルに置く
・物を拾うとき
などもマインドフルになるチャンスだと藤井先生は述べています。
また反対に、足に意識を集中して歩くのも『歩行瞑想』と呼ばれる由緒正しい訓練法です。
終わりに
いかがだったでしょうか。
マインドフルネスについては誤解されやすい部分が多く、何をやればいいかわからなかったり、有名な方法が取っつきにくいものだったりで、理解者が増えにくいのが玉に瑕。
本記事がその払拭に一肌でも買ってくれたのなら幸いなところ。
今回、一部参考にさせていただいたのはコチラ。
私が読んだマインドフルネスの本の中では、本書が一番わかりやすい説明をしてくれてました。
また他にも、藤井先生流の日常で使えるマインドフルネス訓練法が載っていたりするので、初めてマインドフルネスについて学ぼうと思ってる方にはオススメの一冊です。
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それでは今回はこの辺で!
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