年々市場規模も拡大し、多くの人の憧れの職業になりつつあるYouTuber。
個人で成れるもっともわかりやすい社会的成功モデルとして人気を博しつつある訳ですが、挑戦すれば誰しもが人気YouTuberになれる訳ではありません。
そもそも成功するYouTuberのほとんどが、すでに特定分野である程度の成功を収めていたり、そうでなかったとしても特定分野で成功するだけの才能を秘めてたという人がほとんど。
結局のところ、社会的成功を収めるにはYouTuberであろうとなかろうと共通した普遍の特徴を持っています。
と言う訳で今回は、社会的成功を収める人たちがどういった特徴を持っており、どのような環境でどのような戦略を取るのかをペンシルベニア大学の最年少教授アダム・グラントさんの著書『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』より解説いたします。
YouTuberを目指す方だけでなく、起業で成功したい人たちにも必見の内容です。
もくじ
自分は『オリジナル』な素養を持っているか?
社会的成功を収めるには何事においても共通して大切な部分があります。
それは『オリジナリティ』です。
このオリジナリティをアナタが持ってるかを簡単に見分ける方法があります。
オリジナリティがない人たちは「与えられたルールに従うだけ」という特徴を持っている。
そのためパソコンやスマホを購入した時に最初からプリインストールされているアプリケーションに何も疑問を覚えず使い続ける傾向があるようです。
たとえばパソコンならIEやMicroEdgeでネットブラウジングする人。
iPhoneならsafariを使い続けている人たちである。
ところがオリジナリティがある人達は現状に不満を見つけると別の選択肢を探し始め、その末にGoogleChromeやFireFoxなどに乗り換えます。
もちろん、「やっぱりsafariが最高や!」と言って出戻りした人たちはオリジナリティが無い人たちではない。重要なのは「既存の状態に疑問を持てるか?」という資質である。
これは嬉しい情報ではないだろうか?
この資質は後天的に伸ばすことができます。普段から「もっといい方法は無いか?」とか「本当にコレでいいのだろうか?」という意識を持つだけでいいのだから、今日からやらない理由が見当たらない。
天才でもアイディアの質が良い訳ではない
とはいえ「俺にはそんなひらめき力とか企画力とかないし……」と自身のアイディア力を悲観する人がいるかもしれません。しかし、その心配は無用です。
心理学者のディーン・サイモントンは「天才的な創作者は、同じ分野に取り組む他の人たちよりも閃くアイディアが素晴らしい訳ではない」ことを発見し、天才と凡人を分かつ要素は「捻りだしたアイディアの数」だと述べています。
実際に発明王と呼ばれるトーマスエジソンは生涯にたくさんの発明をしましたが、そのほとんどは人々からガラクタと扱われ、現在まで評価されてる作品は数点のみです。
こうした同様の例は世間に五万と存在します。
ところで、こんな話がある。
「凡人は閃いたアイディアを煮詰めるのに対し、天才は他のアイディアを探す」
実はいいアイディアと呼ばれるもののほとんどが、数ある平凡なアイディアとアイディアが繋がって相乗効果を産み、その結果誕生したものにすぎない。
かのスティーブジョブズが初代iPhoneの発表会でプレゼンした言葉を知ってたら思い出してほしい。
ジョブズは「Mac」と「ipod」と「携帯電話」という既存のアイディアを、一つの形に纏めたものをiPhoneとして発表した。それが核心的だと評価された。
下地になるアイディアはすでにあったのにです。
このことから公式を作るのならば
『知識量×思考回数=いいアイディアを思いつく数』
となります。
創作者はまずアイディアの数を出すことと、知識を仕込むことから始めるといいでしょう。
成果を上げたい欲求が強いと創造性は低下する
ところで、神童と呼ばれる子供が大人になって大成しない理由を知っていますか?
これは神童と呼ばれる子供たちが大人に評価される項目において効率を求めて行動するようになるからだと言います。つまりルールと言う枠組みに疑問を抱かなくなり、その枠組みの中だけで最善を探そうとするようになるからです。
たとえば「早く移動する」ことを考えた場合
神童は歩くより走ったほうがいいので早く走るフォームを考える。
しかしオリジナリティがある人の場合は「自分が移動する方法は脚を使う意外に何かないか?」と考え、自動車を作る方向に考えるという感じだ。
先に述べたように、前提条件を疑えるようにならないと創造性は身につかない。
しかし成果を上げたい欲求が強いと前提条件を疑うのが難しくなる。
このことはしかと胸の中に刻んでおきましょう。
安定とリスクと成功の釣り合い
実は私たちのイメージに反して「起業家ほど博打をしない」傾向にある。
これはミシガン大学の研究で『ある分野で大きなリスクを取ろうとすると、他の分野では安定行動を取って全体的なリスクを減らそうとする傾向が人間にはあり、この傾向は一般人よりも起業家のほうが強い』という結果が出たのです。
この実験結果からわかることは「人は安定した心の柱がないと、人間は新しい事にチャレンジしにくい傾向にある」ということです。
とても明日の生活の心配をしなくちゃいけない生活を送ってる人が「よし、明日からYouTuberになろう!」と決意して、今やってるバイトを辞めることなんてできません。
まず第一に大切なのは安定した生活基盤を確保する事。
そして心に余裕がある状態の時に起業するなりYouTubeに動画投稿するなりしましょう。
比重を置くべきは『時間の余裕 < 心の余裕』です。
生活基盤に不安がある状態で夢を追うとどうなるか?
では、もしお金に余裕がなく日々の生活に不安がある状態で夢を追うとどうなるのでしょう?
結論として、碌な事にならない可能性が高いです。
センディル・ムッライナタンさんとエルダー・シャフィールさんが2013年に行った実験では、お金が足りないと言う感覚を持つとIQが下がることがわかりました。
つまり金銭的余裕がない時に下す判断は、間違ったり失敗する可能性が高くなるということです。
社会的証明を跳ね除ける方法
最後に、世間からの否定的な意見に屈しにくくなる方法をご紹介します。
未だに「俺はYouTuberになるぞ!」と宣言すれば、「そんなの止めとけ!」とか「上手くいくはずがない」と否定的な言葉を周りの大人からたくさん浴びせられる。
これは「起業してフリーランスになる」と言ってる人なんかも同様だ。
そうした時に心の支えとなるのはやっぱり「仲間」の存在です。
心理学実験でも、どんなに大多数と意見が食い違っても自分と同じ意見の仲間が一人でもいれば、社会的証明(同調圧力)に屈せずに自分の意見を貫き通せる可能性がグンと上がることがわかっています。
嬉しいことに、ネットの普及で同じ考えを持つ人を探すのはずいぶん容易になりました。
身近で自分に賛同してくれる人が見つからなかったら、ネットで探すのもいいかもしれません。
終わりに
という訳で、成功者が持ってる特徴の解説と習得方法についてでした。
大多数が『努力とほんの少しの幸運』こそが成功を決めるものと言うイメージを持っていますが、こうしてみると『自身を取り巻く環境』こそが成功するための比率として如何に大きいかがわかります。ちょっと意外な結果ですね笑
そして嬉しいことに『環境』も『仲間』も『思考回数』も、私たちのこれからの行動でいくらでも変える(増やす)ことができます。
先天的な要素があまり必要ないというのは嬉しいニュースですね。
今回参考にしたのはコチラ。
ネットの普及で成功モデルが広がった今だからこそ知っておきたい情報がたくさん載ってて大変参考になりました。さすがは世界的ベストセラー!
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それでは今回はこの辺で。
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